私の弟子であり古い友人でもあるジョイスさんは、アムステルダムで日本古来の伝統である脉診流鍼灸術によるハリ・クリニックを開業するかたわら、経絡指圧を教えています。→www.zenshiatsu.nl

スーザンさんのクリニックにてはり灸治療

スーザンさんは西洋医学のクリニックを開業する医師ですが、東洋医学にも関心があり、週一日、ジョイスさんのはり灸治療のために、自分の治療室を提供しています。スーザンさん自身も、2年前に私の治療を受け、一回の治療で慢性腰痛がすっかり良くなったと脉診流を高く評価しています。この日は、気管支ぜんそく、腰痛、原因不明の腕や首のふるえなどの症状の20才代〜50才代の8名の患者さんを治療しました。その中の一人の女性は、抗生物質など強い薬による不妊の副作用をさけるために、はり灸治療を続けています。また、免疫系疾患のリウマチや生命力強化のためには東洋医学が効果的であるという認識が高く、4年前と2年前のオランダ訪問時に比べて患者さんの数は確実に増えています。今回初めて私の治療を受けた患者さんの何人かは、「日本からサムライが来た」と少し怖がっていた様子でしたが、痛みのない鍼と心地よい温灸治療の後、素晴らしい笑顔を見せてくれました。

 
研究会

25年間も中国針と漢方薬治療を行っているドクターや、西洋医学の開業医など医療に携わる7名の受講生が参加し、ハイレベルな研究会となりました。鍼の種類と使い方など、中国針との違いと切診（脉診や皮膚への触れ方）についての講義と実技指導に真剣に取り組んでいました。特に経絡治療の繊細な手法には驚いていたようです。

 
指圧スクールにて講義指導

ジョイスさんの指圧の生徒10名が参加しました。虚(kyo)・実(jitsu)・補(ho)・瀉(sha)など東洋医学の共通言語が飛び交い、積極的な質問も多く、活気あふれる講座となりました。従来の経絡指圧にこの診察法を加え、皆さんの治療技術の向上につながればと思います。